豊富温泉での滞在:ホテル、旅館、はたまた自炊施設? | ヒプノセラピーのアンダーセンス
English

豊富温泉での滞在:ホテル、旅館、はたまた自炊施設?

アトピー、脱ステの症状が改善する豊富温泉

豊富温泉の宿泊施設 には、施設内に温泉がある旅館、ホテル型の宿泊施設と、施設内に温泉はないものの、町営の日帰り温泉施設であるふれあいセンターまで徒歩数分の自炊型施設があります。

旅館、ホテル型宿泊施設

豊富温泉は、アクセスのページに記載したように豊富駅から車で10分ほどの距離にあります。駅周辺にも宿泊施設がありますが、ここでは豊富温泉での宿泊施設、川島旅館、ニュー温泉閣ホテル、ホテル豊富をご紹介します。

湯治パック(湯治プラン)について

これらの宿泊施設には湯治パックがあり、連泊すると1泊あたりの料金が割安になります。宿泊施設によって、湯治パックを利用できる期間、最低宿泊日数、繁忙期料金のありなし、食事の有無などが異なりますし、変更の可能性もありますので、予約の際は各施設のホームページで確認されることをお勧めします。

これらの湯治パックの大きな魅力は、割安な価格設定もありますが、浴場の掃除時間以外であればいつでも温泉に入ることができることです。アトピーや脱ステの症状が中程度以上の場合は、夜眠れないこともしばしば。上記の宿泊施設であれば、夜中の2時でも、朝起きてすぐでも温泉に入ることができます。後述する自炊施設には温泉はありませんので、他施設の日帰り温泉を利用することになりますから、深夜や早朝には温泉に入ることができません。症状が辛い場合は、湯治期間の前半は湯治パックを利用して、後半に自炊施設に移るという人もいます。

川島旅館

豊富温泉の老舗旅館になりますが、2016年7月に建替リニューアルオープンしました。内装にも木材をふんだんに利用し、開放的で陽の光がたっぷり入る建物の構造がとても素敵です。ロビーには暖炉がありますので、冬の間はパチパチと薪が燃えるのを見ながらくつろぐことができます。お部屋はシンプルですが、使い勝手を考えて工夫をされているので、居心地も抜群。ただし、毎日の清掃の効率を考えてか、お部屋にトイレはついていません。ロビー脇に男女別のトイレと、車椅子対応のバリアフリーのトイレがあります。

川島旅館の魅力はたくさんあるのですが、私にとっての最大の魅力はお風呂です。浴場は女湯と男湯と2つありますが、毎日入れ替わります。そして、露天風呂とぬる湯があるのは豊富温泉では川島旅館だけです。豊富温泉の場合、源泉の温度が低いため、どこも加温された源泉掛け流しになっていますが、川島旅館では加温してない源泉の湯船(ぬる湯)が内湯の隣に用意されています。温度設定は内湯よりも露天風呂が少し高めになるようにしているそうですが、実際の湯温はその時の源泉の温度、外気温、湯量などによってかなり変わります。熱すぎたりぬる過ぎたりする場合は、フロントに伝えれば調節してくれますが、湯治客にとってはこのぬる湯がとても貴重です。人にもよりますが、長期間滞在する湯治客は、浴場で過ごす時間も長く、長めに湯船に浸かる傾向があります。内湯や露天風呂の湯温が熱めでも、ぬる湯に入ることでのぼせたり、湯あたりするのを防ぎ、また熱めの湯船と交互に入ることでちょっとした温冷浴にもなります。源泉の温度は通常30度以上はありますので、冷た過ぎて入れないということもありません。

川島旅館のもう1つの魅力がお食事です。3代目である板長は、子供の頃から旅館を継ぎたいと思われていたそうです。そのために若い頃に食の修行をされたそうで、出される朝食も夕食もとてもバランスが良く、見た目、味ともに存分に楽しめます。お部屋食ではなく、フロントの奥にあるカフェスペースでいただきます。お昼は提供されませんが、平日はカフェタイムがあり、軽食をいただくことができます。週末はブランチメニューがあり、宿泊客は朝食をブランチに振り替えることもできますし、昼食としてブランチを注文することもできます。ブランチは毎回メニューが異なり、チャーハンだったり、パンケーキだったりとバラエティに富んでいます。朝食と夕食は原則、宿泊客のみへの提供ですが、カフェとブランチに関しては日帰り温泉客など、宿泊されない人でも利用することができます。

また、ロビーから2階に上がる螺旋階段の下が子供の遊び場になっており、ちょっとした秘密基地のようになっています。宿泊客の子供達が楽しそうに遊んでいるのをよく見かけますので、子供づれのご家族に嬉しい設備ではないかと思います。また、2階に上がったところに大きな本棚があり、ちょっとしたライブラリーになっています。子供向けのマンガが多い印象ですが、アトピーや温泉、北海道に関する本などもあり、私も滞在中に時々利用しています。

川島旅館の美味しい商品

川島旅館には、東京での北海道物産展でも販売されるような商品がいくつかあります。その一つが湯上りプリンで、川島旅館の工房で手作りされています。プレーンにライト、キャラメル、抹茶、紅茶、塩、などフレーバーの種類も結構あります。この湯上りプリンの特徴は、上に濃厚なクリームの層があることです。このクリームとプルプルのプリンの絶妙なバランスがとても美味しいです。もう一つはバターフィールド、いわゆるフレーバーバターです。様々な食材とバターを合わせて、やはり川島旅館の工房で手作りされています。ガーリックなどの定番的なフレーバーもあれば、みそや山わさびなどの変わり種もあります。実は、川島旅館での朝食には小皿に入ったバターフィールドが出てくることが多いです。日によってフレーバーがみそだったり、山わさびだったり、うにだったりするのですが、これをご飯にのせていただきます。日によっては温泉卵がでるので、バターフィールドと温泉卵をご飯に混ぜていただくのが私のお気に入りです。

川島旅館の湯治パック

川島旅館では5泊以上で湯治パック(2食付き)を通年利用することができます(お盆、年末年始等の繁忙期料金あり)。旅館内には洗濯機と衣類乾燥機もありますので(有料)、長期滞在でも安心です。

川島旅館の詳細はこちら

ニュー温泉閣ホテル

ホテルという名称ですが、内装は旅館をイメージされると良いと思います。根強い固定客が多いホテルで、団体客の受入も積極的にされているようです。今年の8月には、豊富温泉を訪れたことがない人を対象に、札幌発で無料送迎付き、2週間の湯治体験プランを企画されるなど、画期的な試みもされています。

建物こそ古いですが、掃除が行き届いており、スタッフの皆さんとても気さくで気持ちの良い方々ばかりです。お風呂は内湯のみ、男湯と女湯の入れ替えはされていないと思います。湯船は広く、私がお世話になったときは湯温は熱めでしたが、こちらももしかすると日によって温度が異なるかもしれません。ただ、窓を開けることができるので、のぼせやすい私にはありがたかったです。また、数年前に脱衣所をリニューアルされたようで、使い勝手もよかったです。

お食事は大広間でいただきました。長テーブルにお部屋番号が書かれた札が置いてあり、その席で食事をいただくのですが、周りはグループでの宿泊客ばかりでしたので、仕事柄1人で食事するのに慣れている私でも、ちょっと気がひける感じはありました。ですが、食事自体は品数も多く、おそらく男性でも満足のいく量で、美味しくいただきました。

ニュー温泉閣ホテルにはロビーエリアにお食事処があり、宿泊客以外でも昼食と夕食をいただくことができます。豊富温泉には独立した飲食店はありませんので、自炊客が外食をしたい場合や、日帰り客が食事をする場合は、ニュー温泉閣ホテルか、町営のふれあいセンター内にある食事処を利用することになります。豊富駅周辺には各種飲食店がありますので、交通手段があれば駅前に足を伸ばして食事をすることも可能です。

話がそれましたが、ニュー温泉閣ホテルのお食事処は良心的な価格設定でメニューも色々。北海道ならではの海鮮丼や、ジンギス丼などから、エゾシカの肉を使った餃子定食に豊富町名物のホッキを使ったホッキチャウダーなどユニークなメニューもあります。一般的な麺類や定食のメニューなどもありますので、お子さんがいる家族連れでも安心です。

こちらでは、女将さんが手作りされているチーズケーキもオススメです。確か2種類用意されていると思うのですが、そのうちの1つはお豆腐のチーズケーキで乳製品を使用していません。乳製品のアレルギーを持つお子さんでも安心ですね。多忙のために女将さんがチーズケーキを作れない日もあるそうですが、さっぱりした甘さで美味しいので機会がありましたら是非お試しを。

ニュー温泉閣ホテルのもう1つの魅力は売店です。オーサワやAlisanの商品を含むオーガニックや健康的な食材や、またアトピーなどの敏感肌でも使用できる商品も販売されています。生鮮品は基本的にありませんが、今回の湯治ではカヤニファームの「宗谷のしおかぜたまご」3個入りが置いてありました。女将さんによると宗谷の鮭と利尻昆布をたべて育てられた平飼いの鶏の卵だそうで、なんと黄身が白い!シンプルにゆで卵にしてお塩でいただきましたが、見た目は本当に黄身が白っぽくて不思議な感じがしましたが、とても美味しくいただきました。

また、ニュー温泉閣ホテルには定期的に美味しいパンが届きます。「カザレッチョ」と「夢工房」のパンなのですが、夢工房は豊富駅近くにあるとても人気のベーカリーで、午前中に買いに行かないと品薄になるぐらいのお店です。また、カザレッチョは店舗を構えず、奥様がパンを焼かれてご主人様が販売店に配送されているそうです。夢工房のパンはお総菜パンや子供たちが好きそうな甘目のパンが多いですが、カザレッチョは全粒粉や天然酵母を使われていて、食パンを始め、クロワッサンやチーズ、トマトのパンからハスカップのパイやドーナツまで日によってバラエティのある商品が届きます。パンが届くのは、月水金ですが、夢工房は水曜と金曜のみだと思います(月曜はカザレッチョのみ)。また、夢工房のパンはふれあいセンターでも木曜と土曜に販売されています。

ニュー温泉閣ホテルの湯治パック

ニュー温泉閣ホテルでは3泊以上で湯治パック(3食付き)を通年利用することができ、11月1日から5月31日までが冬料金、6月1日から10月31日までが夏料金になります(お盆、年末年始等の繁忙期料金あり)。

ニュー温泉閣ホテルの詳細はこちら

ホテル豊富

ホテル豊富は、豊富温泉では客室数が77室と一番大きな宿泊施設ですが、他の宿泊施設やふれあいセンターからは少し離れた位置にあります。徒歩5分ほどの距離なのでそう不便ではありませんが、日没後は道が暗めなので一人で歩くのは私はちょっと躊躇しました。昼間であれば全く問題はありません。

ホテル豊富の温泉も源泉ではありますが、油分をろ過しているとのことですので湯治客よりは観光客のための宿泊施設という印象です。事実、浴場には温泉の湯船の他に真水の湯船、そしてサウナ用の真水の水湯があります。湯温は熱めで私は長く入っていられませんでした。また、油成分をろ過しているということもあり、湯治滞在していた私はホテル豊富滞在中も他の施設の日帰り温泉を利用しました。

ここの特徴は、豊富町にある無添加の自家製チーズとジェラートアイスを製造販売している工房レティエのアイスが販売されていることです。工房レティエは豊富町の駅からも車で15分ほど離れたところにありますので、豊富温泉で工房レティエのアイスが購入できるのはありがたいです。

ホテル豊富の湯治パック

ホテル豊富では5泊以上で湯治パック(2食付き)を利用することができますが、10月1日から5月31日までの冬季限定となります。(年末年始、GW等の適用期間外あり)。

ホテル豊富の詳細はこちら

自炊型施設

自炊型施設は豊富駅周辺にもありますが、ここでは豊富温泉内のホテル ウィンと湯快宿をご紹介します。

食品、日用品の購入について

その前に、自炊となると当然調理する食品が必要になりますよね。ですが、豊富温泉には生鮮食品を販売しているスーパーやコンビニなどはありません。ですので、車で10分ほどの豊富駅周辺のスーパーなどに行く必要があります。交通手段としては、バス(本数が少ないので要注意)、自転車(ふれあいセンターで無料レンタルできます。豊富駅周辺までは片道30分程度)、レンタカーなどがあります。

湯快宿の場合は、週に1度程度買い出しに連れていってもらえるそうです。ただ、日時が決まっているわけではないようなので、管理人さんに問い合わせてみましょう。ホテルウィンの場合は、女将さんが町に行くときなどに連れていってもらえることがあります。やはり前もってお願いしてみましょう。

2017年5月1日にオープンした豊富町営の湯の杜ぽっけでは、8月半ばからある程度生鮮食品が取り扱われるという話を今回、他の湯治客の方からお聞きしました。確認情報ではありませんが、これが実現すると湯治客はかなり生活しやすくなると思います。

ホテル ウィン

全8室というコンパクトな施設ですが、清掃が行き届いている清潔なお宿です。お部屋は洋室で私が滞在した部屋はかなり広めでした。インテリアは非常にシンプルにデスクとベッド、窓際の壁に低い棚が設置してあり、そこに小さなテレビが置いてありました。タオルを干せるラックがあったのは湯治客にはありがたかったです。部屋にはトイレとユニットバスがついていますので、湯治客ではなくても快適に滞在することができます。温泉はありませんので、湯治客はふれあいセンターなり他の宿泊施設の日帰り温泉を利用することになります。ふれあいセンターまでは徒歩3分ほどですので、通うのは苦になりません。

キッチンスペースはコンパクトなシンクに1口のIHコンロに冷蔵庫、そして調理器具としてはフライパンと鍋、それから炊飯ジャーが備わっていました。食器などは部屋の外、1階の廊下に食器棚が置いてあり、そこから自由に取って使うことができます。また、お部屋の冷蔵庫は小さいのですが、食器棚の隣には共有の大きな冷蔵庫があり、食品に自分の名前を書いてそこに保存することもできます。

エントランスを入ってすぐ、食器棚の脇にある部屋はユーティリティールームのようなもので、分別ごみ箱や、洗濯機(有料)、掃除機、アイロン台などが置いてあります。衣類乾燥機はありません。

ホテルウィン宿泊料の支払い

ホテルウィンではクレジットカードでの支払いはできません。現金で最終日に支払うか、もしくは請求書をもらって銀行振込になります。

ホテルウィンの詳細はこちら

湯快宿

湯快宿は豊富町営の宿泊保養施設です。旧湯快宿から場所を変えて現在の場所に建てられたので、比較的新しい施設です。私は湯快宿を利用したことがないのですが、所謂普通のマンション的な部屋なので快適だと利用者の皆さんからはよく聞きます。宿泊料金も大人で1泊2500円からと長期滞在しやすい設定になっていますので、人気がとても高いようです。実際、今回7月に豊富温泉を訪れた際も、湯快宿は10月まで満室と聞きましたので、利用したい方は早めに予約を入れられるとよいでしょう。

建物内の様子などは、湯快宿のウェブサイトにも写真が載せられていますので、参考になさってください。

湯快宿の詳細はこちら

豊富温泉についてのさらなる詳細はこちら

 

コメント