エピソード34 原因がわからなくても解決できる実例紹介! | ヒプノセラピーのアンダーセンス
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エピソード34 原因がわからなくても解決できる実例紹介! 

原因がわからなくても問題解決 ヒプノセラピー 催眠療法

今現在抱えているお悩みは、過去の出来事に起因していることも多いですが、特に何も思いあたらない場合も多いのではないでしょうか?そこまで衝撃的な出来事ではなくても、似たような苦い経験を何度かすることで、それが潜在意識に印象付けられることも多いですし、また、所謂トラウマ的な経験をした場合は、その時の記憶がないことも。また、原因となった出来事を覚えていても、口にしたくない、話したくないというような場合もあるかと思います。

理由がなんであれ、ヒプノセラピーでは必ずしも原因となった出来事を把握する必要はありません。今回は、原因がわからなくても解決に至った実例をご紹介します。

スクリプト

前回は、お悩みの原因となった出来事や事象を覚えている際に、記憶を遡らずに問題を解決できるツールの一つであるヒプノドラマについてお伝えしました。

では、原因となった出来事や事象がわからない場合はどうでしょう?例えば、ご自身が「原因となった出来事が過去にあったに違いない」とか「トラウマを経験したから覚えていないのに違いない」と感じているような場合です。または、覚えていても口にしたくない、話したくない、そのようなケースも存在します。そういう場合でもヒプノセラピーでは解決できるんです。今回はその実例をご紹介しましょう。

実際に何かとても辛い出来事があったことが事実で、その部分の記憶が飛んでいるということであれば、それは自己防衛によるものと考えられます。つまり、覚えていたら対処できない、辛過ぎるとご自身の潜在意識が判断して、その記憶をどこか奥深くに埋めてしまっているわけです。

それを無理やり表面化させるのは、かさぶたを無理やり剥がすのと似ています。ちょっと出血するぐらいで済めば良いですが、場合によっては再トラウマになる可能性も。無理やり記憶を取り戻そうとするのは、良い方法とは言えません。

また、場合によって、ご自身は原因となった出来事の記憶はあるけれども、口にしたくない、セラピストに伝えたくないということもあります。いづれにしろ、セラピストはそのお悩みの原因がわからないわけですが、それでも問題は解決できます。繰り返しになりますが、潜在意識には過去の出来事がビデオテープのように時間軸で全て保存されているわけではありません。イメージとそれに紐づいた感情によって、わたしたちは特定の言動をとってしまうわけですから、その紐付けを変えれば良いわけです。

今回は、私が母校HMIでヒプノセラピーを学んでいた時の体験をちょっとご紹介しましょう。

ヒプノセラピーを学ぶにあたって練習は必要不可欠ですので、クラスメートとよく練習や復習をしていました。学生同士でしたので、スキルがまだ未熟なのはお互いよくわかっていましたから、深刻な問題は取り扱いませんでしたが、ちょっとした問題について、お互いヒプノで解決を試みていました。

私のパートナーだった生徒が、ある日解決したかった問題は、職場の人間関係でした。とある人とどうにもコミュニケーションが取れない。その人がとても苦手で顔を合わせるのも嫌なんだけれども、仕事の関係上、毎日顔を合わせるとのこと。それをどうにかしたいということでした。そして、その人が苦手になった原因、人間関係がこじれた原因となった出来事があったそうなのですが、それについては話したくないとのこと。

この場合は、本人は記憶があるけれども口にしたくないという状況ですので、セラピストはその情報をなしでセッションを行います。ご本人に記憶がない場合でも基本的には同じです。

その当時は、まだイメージングの認定も受けていなかったので、本当にクラスで学んだ基本中の基本のやり方でセッションを行ったのですが、なんと翌日、その生徒から「同僚と顔を合わせるのが平気だった!」「普通に話せた」「笑顔を見せることさえできた」とメッセージが来たんです。
1回の、学生が行う基本のセッションで、問題が解決してしまった。
正直、これには私の方が驚きました!誤解のないようにお伝えしておきますが、私のセッションがすごいという話ではありません!そうではなく、潜在意識の紐付けを変えるということがどれだけ効果的かということです!

もちろん、全てのお悩みが1回のセッションで解決するわけではありません。どれだけ根深い問題なのか、いつ頃から抱えている問題なのか、本人にとってどれだけ深刻な問題なのか、セッション後に実践や補強をしているかなどによって大きく変わってきますが、やはり1回で解決するのはどちらかと言えば例外と言えます。

この学生の場合も、原因となった出来事はわかりませんが、もしかしたらその出来事からさほど時間が経っていなかったのかもしれません。学生同士の練習に取り上げるぐらいの内容ですから、本人にとってもそこまで深刻な悩みでもなかったのでしょう。

それにしても・・・です。潜在意識にメッセージを落とすことで、紐付けが変わって自分の言動も変わる。すごいと思いませんか?

ヒプノセラピーは、催眠状態でダイレクトに潜在意識に働きかけることで、それらのマイナスな紐付けを外して、ご自身が望んでいる感情や言動を新たに紐づけることができるわけです。そして、紐付け、関連性を変えれば良いので、キッカケになった出来事や事象を必ずしも把握する必要はないんですね。

いかがでしたか?ご自身の潜在意識のパワー、もっと活用したくなりませんか?

次回は、記憶のメカニズムについてお伝えします。

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