「イメージ」というと「見えるもの」と思われるかもしれませんが、潜在意識のイメージは必ずしも見えるわけではありません。人の感覚は「視覚」だけではありませんので、潜在意識はあらゆる感覚を使ってイメージを捉えます。ですので、イメージを学ぶときもイメージでコミュニケーションをとる時も、潜在意識はあらゆる感覚を活用します。
もし、イメージを捉えにくい、イメージが湧きにくいと感じたら、イメージングの効果はないのでしょうか?今日は、体験談も踏まえて、いかにイメージングがパワフルなのかをご紹介します。
スクリプト
イメージングにおけるイメージとは、必ずしも見えるものではないという話は前回ご紹介しました。「見える」人もいれば、「聞こえる」人、または「なんとなく何か感じる」人もいますので、イメージの捉え方は人様々。
ですが、時に、どんなイメージも感じにくいという人がいます。かくいう私がその一人でした。今日は、私の体験を踏まえて、イメージングの不思議についてご紹介します。
私は子供の頃から空想の世界が好きで、本を読んでいてもストーリーの内容が目に浮かぶようなタイプでした。つまり、割と視覚でイメージをとらえるタイプだと思っていたのですが、ヒプノでイメージングを体験した時、「何も思い浮かばない!」という状況に陥ったのです。
例えば、「深い森の中を歩いている」など、ある程度描写される時は思い浮かべることができるのですが、「そこで何かを見つけます」とか、「その門に何か言葉が書かれています」など、自由にイメージが湧くのを待つような時、私の頭の中には「何か探さなきゃ」「何も見つからなかったらどうしよう」「どんな言葉にしよう?」という思考が走り、余計に何も思い浮かばなくなる始末。
また、イメージが湧いたとしても、マイナスな方向に持っていったりすることがありました。例えば、セッションでもよく使う階段を降りるイメージなのですが、階段を降り始めると、「階段が崩れ落ちたらどうしよう」、または「転げ落ちたらどうしよう」などという考えが湧いたりして・・・メンターにそれを伝えたところ、しばらくの間は階段ではなく、なだらかな丘を降りていくイメージが使われたりしました。
ですが、自由にイメージが湧かない、イメージを楽しめないというジレンマはあったものの、セッションの効果は間違いなく感じられました。催眠状態という深いリラクゼーションのなかで、イメージングを体験することで、具体的にイメージを意識しているかどうかはさほど関係なく、潜在意識はしっかりとイメージから有益なメッセージ、情報を受け取っているようです。
実際、深い催眠状態に入ると、セラピストの声は何となく聞こえているものの、何を言っているのかまではわからないという状況が起きます。それは顕在意識があまりに薄れているため、意識していないだけで、潜在意識ではちゃんとイメージをとらえているので、全く問題ではありません。
その観点からも、いかにイメージングがパワフルなのかということがわかっていただけるのではないかと思います。イメージが湧きづらいと感じたとしても、イメージングの効果があるということです。
なかなか自由にイメージが湧かなかった私ですが、今ではイメージングを楽しむことができます。私の場合は動画というよりは静止画が見える感じが多いです。また、全ての詳細が見えるわけではなく、なんとなく感じたり、ぽっと言葉や文章が思い浮かんだりということもあります。時に香りを感じることもあります。見えると思ったイメージが、次の瞬間には他のイメージになっていることもあります。
前回もお話ししましたが、どのようにイメージを感じるかは人それぞれ、その時々でもことなったりします。これが正しい・・・などというものはないので、ご自身の潜在意識がどんなメッセージをくれるのか、好奇心を持ってリラックスして楽しんでみてください。
私のようになかなか自由にイメージが湧かないという場合も、ぜひセラピストに伝えてみてくださいね。ご自身に合う形を一緒に模索してくれるはずです。
潜在意識はイメージで学び、イメージでコミュニケーションを取ります。潜在意識から自由に湧くイメージは潜在意識からのメッセージ・ヒントでもあります。、またイメージを通してメッセージを潜在意識に落とすことができる、とてもパワフルなツールです。意識の9割方を占めるご自身の潜在意識を活用しない方はありません。ぜひ、ポジティブに、効果的にもっと活用してみてください。
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